小学校4年生のころ、
小さな習字教室を母が家でやっていて
書道家の加納守拙先生がふらっと、
立ち寄ってくださった時がありました。
私は、その人が、偉い人なのかどうかも
わからなかったのですが、
「明らかに、何かが違う」
そう、子供ながらに感じました。
けれども、風貌は、質素で、
特に偉いかんじがするわけでもなく、
やせていて、しゃっきりしてる、普通のおじいさん、
というかんじでした。
そのころ、私はすっかり習字にあきていて、
仕方なく書いているような状態だったのですが、
なぜか、そんな私のところに、部屋に入ってくるなり
加納先生は、すっとんできたのでした。
そして、何を言うのかと思ったら
「君の見るべきものは、その手本にはない!」
そう、熱く、そして、きっぱりと、言い放ったのでした。
「????
いつも、習字は先生の手本をよく見て書きなさい
といわれてるのに、なんだ?この人?」
私は、さっぱりわけがわからず、
面食らってぼおっとしてました。
これが、私と加納守拙先生との出会いでした。
加納守拙先生1
加納守拙先生2
加納守拙先生3
加納守拙先生4
加納守拙先生5
加納守拙先生6
加納守拙先生7
加納守拙先生8
加納守拙先生9
加納守拙先生10