以前、ブログで気の先生として紹介していた加納守拙先生。
それを見てくださって、先生の子供書道教室をお手伝いされていた方が訪ねてきてくださって、大変貴重な先生の書をくださいました。ものすごいお宝と思います。本当にありがとうございます。
先生は、賞や名声を全く求めない方だったので有名ではないのですが、その書は、東京国立博物館にあっても、まったく遜色がない、歴史に残る大変な作品のうちに入ると思います。
けれども、加納先生の字は、とても読みにくく難解で、先生は「読めなくてもよいよ」とおっしゃってくださっていたようなのですが、せっかくなので、「歩くくずし字辞典」を訪ね、解読してもらいました。
そして、一枚、解読できましたので、ご紹介いたします。
(私は、せんべいをかじって、お茶を飲んでいただけなのですが…。)
もう、すごいですね。
クリアーでどこまでも深いエネルギーの中にぐわーっと吸い込まれていく感じ。
いつしか一体となる感覚。大好きです。
菩埵提薩
依般若波羅蜜多故
心罣礙無
無罣礙故
無有恐怖
これは、「般若心経」の中の一部であることがわかりました。
悟りを求める者は
とらわれなき大いなる智慧(空)をより所とするから
心にとらわれるものがない
心にとらわれるものがないから
恐怖や不安がない
なんだか、40年以上の時を超えて、加納先生が、新たなメッセージをくださったようで、
大変うれしく、そしてずっしりとその意味を受け取りました。
大きな大きな目標ができました。解読してみてよかったです。
訪ねてくださった方が貴重な写真を見せてくださいました。
富士山近くのご自宅での加納先生。メガネの方です。
それから、今回解読できなかった作品もご紹介。こちらも本当に素晴らしいのです。
まっすぐな包容力の中で輝きを増していく感じ、とでもいうのでしょうか。
1行目 寂? ○ ふた文字目は下の部分が 者か?ということです。
2行目 飛 事 東 ?? ということです。
どなたか、おわかりになる方がいらっしゃいましたら、教えていただけましたら、幸いです。
加納守拙先生のお名前、「守拙」は、禅宗のお坊さんがつけてくださったらしく拙を守るという意味だそうです。
いつまでも、自分は、つたない、へたであることを忘れない。
決して傲らず、先生の人生は、まさにその通りでした。
そんな先生に改めて頭が下がる思いでいっぱいなのです。