• 東京 下北沢徒歩3分 氣はあたりまえの星ノ氣功です。

今までのお話 1

今までのお話 2

 

12月中旬に入ろうとする頃、母は、

「もうすぐ家で生活することになったら、階段もあるし、段差もあるから、しっかり足を鍛えておかなければ。」

 

という気合いで、とうとう気功一回40分を、朝、昼、晩と立てるようになっていました。

 

人間、その氣になれば、89歳でも、ここまでできるものなのだなあ、と感心してしまいました。

 

そして、大変お世話になった老人ホームでは介護の方や入居者の方と別れを惜しみつつも、自宅での生活に戻ることができました。

 

母は絶対に二階で寝るという信念を曲げないので、階段を登れることは必須のスキルです。

 

家で階段を登ってみると、ゆっくりですが登れました。

 

それから、足はこびも骨を折る前より、なんだか軽いみたい。と不思議がっています。

 

そして、幸い、地域包括支援センターの方にとてもよいケアマネージャーさん、ヘルパーさんを紹介していただき、介護計画をしっかりたてていただいて、安心の自宅での生活をはじめることができました。

 

気功をがんばってくれて、たくさんのエネルギーを蓄えてくれたおかげか、とてもスムーズに事は進んだのです。

 

「なんだか、ついてるみたい。」母は言うのでした。

 

母は弱る事のなかった足腰と、それから幸運までも、強い意志で気功を練習することで手に入れたようでした。

 

年末に一緒に外食をしたあと、本屋に行きたいと母は言いました。

 

母は大変几帳面で五年日記をつけています。その日記帳がなくなるので、新しい五年日記帳を買いたいとのことでした。

 

私がみつくろって、いくつか母に見せると、

 

「あ、もう三年日記でいいかしら?89歳だし…。」と少し自信無げに言います。

 

私は「いや、五年でしょう。」と自信満々に言うと

 

「あら、そう。え?じゃあ、次は三年の方がいいかしら。」というので、

 

「次も五年で。」と断言すると、

 

母はちょっと困ったように、けれどもうれしそうに笑うのでした。